top of page

第4回ワークライフバランスフォーラムを開催しました!

2021年1月17日、第4回ワークライフバランスフォーラムin名古屋~先生の働き方を考える~を開催いたしました。



緊急事態宣言下のもと、会場の定員の半数以下に募集を絞り、感染対策を実施して会場での開催と、オンラインの開催を実施いたしました。


会場では24名、オンラインでは72名にご参加いただき、過去最多の参加人数になりました。



第一部の基調講演では、熊本市教育委員会・教育長の遠藤洋路氏にご登壇いただき、「コロナ禍の経験とこれからの学校教育」と題して、オンラインで基調講演いただきました。



第二部の事例紹介①では、まず京都府公立小学校教諭の坂本 良晶氏から「観をアップデートすると仕事が豊かになる」というテーマでお話いただきました。



事例紹介②では、名古屋市公立小学校教頭の中村浩二氏から、「真の「ワークライフバランス」の実現を目指して~モデル事業の充実と学校の働き方改革の推進~」というテーマでお話いただきました。


第三部では、ダイアログタイムと題して、グループワークを行って頂きました。

・あなたの職場で「最上位目標」を達成するために優先順位の低いもの(不要なもの)は何ですか?

・優先順位が低いものに取り組まなくていいように、あなたができることは何ですか?

というテーマでお話いただきました。



会場だけでなく、オンライン参加の方も、グループにわかれてお話いただき、事前に配布したワークシートに記入しながら意見交換を行いました。




今回はオンライン参加の人数が多かったため、ZOOMのチャット機能でオンライン参加の方からも質問を受け付けました。


基調講演いただいた遠藤先生には、下記の質問がありました。

 

・教員の働き方改革や、ICT化など、保護者への理解を得るために、どのようなことをされていますか?


・中学校の部活動に関して考えてらっしゃる改善プランがあれば教えてください!


・ICT支援員やICT専門のSSSなど,常勤のサポートスタッフはいるのでしょうか


・オンラインの学校とは、どのようなものかをもう少し知りたいです。N高などを想像してしまいますが…


・ロイロノートでの保護者とのやりとりは、子どものタブレットでおこなうということですか?


・授業時数が少ない方が、学力が高いということが紹介されていました。いくつかの要因があるかと思いますが、明らかになっているのでしょうか。


・予備時数ゼロで困ることはありませんか?大雨などの災害やコロナ臨時休校等で。


・授業時数が少ないほうが・・・に関わり,エビデンスとして示せるようなデータがあれば,ご紹介いただけるとありがたいです


・休校期間中のICT活用はステップを踏む形でよくわかりましたが、休校が明けた後から現在まででICTをどのように活用されていますか。


・オンライン学校はいつから始まりそうでしょうか。

 

遠藤先生からは以下のように回答いただきました。



 

いくつも質問を頂きありがとうございます。


まず、授業時数については、OECDのデータがあります。授業時数と学習時間が多い国はPISAの成績が悪い傾向があります。具体例はこの本などにも出ています。OECDのホームページでもあるかもしれません。


部活動の改革については、まだ検討段階ですが、外部の団体を作ってそこに丸ごと委託するようなことを考えています。教員は時間外にその団体の職員として部活動の指導をするというイメージです。そうすると、兼業としてお金をもらうことも可能になりますし、人事異動に関わらず地元の学校で指導することもできるようになります。


保護者への理解に関しては、各学校と保護者の間のコミュニケーションがメインだと思いますが、教育委員会から保護者への直接のお知らせもしています(まだ十分にできているとは限りませんが)。


オンラインの学校は、まずは今ある小学校と中学校を1校ずつモデル校として、不登校生用のカリキュラムを提供する予定です。来年度中には何らかの形でスタートしたいと考えています。


ICT支援員は常勤ですが各学校を順番に回っていますので、学校からすれば週1回回ってくる感じです。また、それ以外の時間は教育センターの指導主事がサポートしています。


予備時数については、災害や臨時休校の場合は標準授業時数を下回ることになります。文科省もそのような場合には下回ってもいいと言っていますので、制度上は問題ありません。また、実質的には休校中も1人1台のオンラインでサポート可能だと思っています。まあ、やってみて不都合があればまた考えていきます。


ちなみに、熊本市では既に予備時数ゼロでやっている学校もありますが、特にそれで困ったという話は聞いていません。

 


また、第三部のダイアログタイムでは、オンライン参加の皆様から下記のようなグループワークの発表がありました。

 

・働き方改革の本丸の一つ「部活動改革」について。紙ベースからデータベース化へ、Googleドキュメントの活用、通知表の所見欄の見直し


・①最上位目標をしっかりと共有する②子どもたちに目的を考えさせ、話し合い、選択させる。(何かを禁止することを禁止する)③若手の先生が考えさせるようなモデルづくり。観をアップデートしていきたいです!授業観、教育観。


・直接子どもにはつながらない部分で、やらなければならないことが多すぎる。そうすると、先生の頭にも余裕がなくなり、教育観を深めたり、考えをめぐらせることもできず、目の前のことをこなす形になってしまうのではないか。マストな部分はできるだけ減らしたい。宿題や報告書など。多彩な会議や打ち合わせ。よくなったことって意外と忘れがち。


・家庭訪問は必要か?夏季の平日,部活動の時間が長い。清掃時間15分ではなく10分でよいのでは?


・家庭訪問や部活動の最終下校時刻、清掃についてについてご意見いただきました。地域訪問や月曜に清掃しないなどの具体策が非常に参考になりました。また、部活動を短時間んで実施することの共有を図るなどなどの工夫が必要だというお話が出ました。


・最上位目標達成のため学校の普通をかえる。普通さ―と言われるものはなぜやっているかを考えいらなければ廃止する。朝会の子どもの集合、起立礼着席、朝の会帰りの会、生徒指導など、部活動。やれること、校内研修、対話による話し合い、モデルを示す、見通しをもてるようにする。


・これまで当たり前のように行われてきたことに対して、本当に必要なのかと見直すことが必要だと思います。今までの常識すら見直しも必要。


・メンバー中、小、研究所(もと中)。優先順位の低いものに、①教師の負担が大きかったり休み時間に活動があったりする委員会→外部化。生徒の休み時間の確保のために授業時間内に設定する。②毎日の掃除を週2日へ→残りの3日を授業時間に充て、週に1時間削減。③細かすぎる生徒指導→本当に学校が指導しなければならないことか考える。指導に追われて本質を見逃さないように。※研究所の視点→現場の教員と歩みを共にする。学校現場の変化のための、後ろ盾となるような研究を進める。「やった方がいい」活動が無数にあるなかで、常に優先順位をつけて考えていくことが大切。


・当たり前を疑う。得意な人が得意なことをやる(会計など)情報を得るために行動する。完璧を手放す。追記 不易流行を改めて考えてみる

 

私たちワークライフバランス東海ではこのフォーラムを継続して開催していくことが大切だと考えています。


まだまだ悩んでいらっしゃる学校関係者も多いですので「場の提供」をこれからも続けてまいります。


今回はご参加いただき誠にありがとうございました。

閲覧数:142回0件のコメント
bottom of page